ホーム > JoinT > vol.37

JoinT
トークネットのコミュニケーションマガジン

株式会社 八幡馬

〒031-0071
青森県八戸市沼館2丁目5-2
TEL.0178-22-5729
FAX.0178-22-5730
https://www.yawatauma.co.jp/

暮らしに根ざした素朴な馬の民芸品

青森県八戸市を中心とする地域は、古くから馬の産地として知られてきました。人と馬とのつながりが深い地域柄で、今でも馬にまつわる祭りや神事が行われているほか、馬にちなんだ菓子や工芸品などもあり、馬事文化が根付いています。

民芸品の八幡馬やわたうまもその一つで、いつ誰が作り始めたのか、はっきりしたことは分かりませんが、木工師が本業の傍らに作った木彫りの馬が元祖といわれています。年に一度、櫛引八幡宮の祭礼で参詣者の土産物として販売され、神社の所在地にちなみ「やわたうま」と呼ばれるようになり、徐々に広まっていきました。

やがて、農閑期の副業として作られるようになり、鉈で作った八幡馬は福島の三春駒、宮城の木下駒と並ぶ、日本三駒に数えられるようになりました。

観光経済を支えより多くの人にPR

株式会社八幡馬は、八戸が町から市に移行する際、新たな観光土産品として多くの人に八幡馬を知ってもらおうと、昭和29(1954)年に創業。旧来の八幡馬を元に、一部を機械化して独自のデザインを取り入れ、新しい八幡馬を作り続けています。

八幡馬の原料となる木は、シナやカツラ、センなど。こうした木材を木工機械で大まかな馬の形に切り出し、ノミやナイフを使って形を整えます。その後、赤や黒などの色を下塗りし、目や鼻、手綱などの模様を筆で描き、たてがみと尻尾を付けて完成です。

馬体に描く模様は、市の鳥であるウミネコや安房宮あぼうきゅうと呼ばれる菊など、八戸にゆかりのあるもの。伝統を継承しながら独創的な手法を取り入れた八幡馬は、旧来の八幡馬とともに青森県伝統工芸品に指定され、土産物のほか、記念品や贈答品としても親しまれています。

郷土が誇る馬の伝統文化を明日へ

同社では、セレクトショップや企業・団体とのコラボレーションなども積極的に行っているほか、地元の小学校に出向いて絵付け体験教室を開催するなど、地域の歴史や伝統文化などの情報も発信しています。

代表取締役の高橋利典さんは、「子どもたちは自由な発想で絵付けを楽しんでおり、感心することもしばしば。体験を通じて八幡馬を覚えてもらい、記憶に残してもらうことが大事です」と体験教室の意義を話します。「神様と人をつなぐ生き物であった馬を大切にし、地域の暮らしに密着する中で育まれてきた八幡馬の文化を、未来に伝えていきたいですね」。

地域の将来を見据えた土台作りを、文化と経済、両面から支えていきたいと抱負を語っていました。

くわしくはこちらを
ご覧ください

JoinT
vol.37 2021
(PDF 4.7MB)

広報誌『JoinT』のバックナンバー一覧に戻る

© TOHKnet Co., Inc.

お問合せ

トークネット光

pagetop