2025.04.18
オンプレミス型(以下オンプレ) からクラウド型へのシステム移行は、現在では多くの企業にとって重要なテーマとなっています。企業のIT部門や総務部門のシステム担当者 のなかには、以下のような悩み・課題を持つ方も多いのではないでしょうか。
「現在オンプレでシステムを運用しており、サーバーの更新時期を迎えている」
「新たにシステムや業務アプリを導入するため、サーバ増強の必要がある」
「オンプレ環境の運用負荷が高いため、運用工数を削減したい」
「社内の業務効率化のために新しいIT基盤の導入を検討している」
など
そこで本記事では、オンプレとクラウドの比較やクラウド移行のメリット、クラウド移行環境の主な選択肢について解説していきます。
INDEX
はじめに、オンプレとクラウドの比較およびクラウド移行のメリットについて解説します。
自社内に設置したサーバーやネットワークを使用してシステムを運用する形態です。ハードウェアやソフトウェアの管理・運用は全て自社で行い、インフラの構築から保守まで対応します。
インターネットなどのネットワークを介して提供される外部のサーバーやネットワークを利用する形態です。自社でインフラ構築せず、ユーザーは必要な分だけサーバーやネットワークなどのリソースを利用できます。
オンプレとクラウドの主な違いについて、下表にて整理します。
項目 | オンプレ | クラウド |
---|---|---|
維持・管理 | 自社で維持・管理が必要 | プロバイダーにて対応 (後述のメリット①) |
障害対応 | 自社で対応する必要あり | プロバイダーにて対応 (後述のメリット①) |
インフラ環境 | 自社で全て構築 | プロバイダーが提供 (後述のメリット②) |
初期コスト | 高い(設備購入費用など) | 低い(使用料のみ) |
運用コスト | 自社設備のため電気代や サーバ保守費用などがかかる |
サブスク料金の中に 電気代と保守費用が含まれる |
拡張性 | 機器の追加が必要 | 簡単にリソースを増減可能 (後述のメリット③) |
導入スピード | 時間がかかる | 短期間で利用可能 (後述のメリット④) |
セキュリティ | 高い(ただし社内で要対策) | プロバイダーの対策に依存 |
カスタマイズ性 | 高い(自由な設計が可能) | 制限される場合もある |
前述の表にて整理した通り、オンプレからクラウドに移行することで、主に以下のようなポイントにおいてメリットを享受できます。
メリット① 運用負荷の軽減:自社で保守・運用やシステム障害対応を行う負担を軽減でき、ノンコア業務を効率化し、コア業務対応の時間を増やせる
メリット② BCP対策を強化できる:本社が被災しても外部のクラウドサーバーは稼働を継続できる
メリット③ 拡張性が高い:プロバイダーに依頼すれば、いつでもリソースを追加できる
メリット④ スピーディな導入:自社でのインフラ構築などがないため、短期間で導入できる
続いて、クラウド移行環境の主な選択肢として、VPSとパブリッククラウドの2つの選択肢について解説します。
VPS(Virtual Private Server:仮想プライベートサーバーとも呼ばれる)とは、仮想化技術を用いて1台の物理サーバ上に構築された複数の仮想サーバーのうち、一つの仮想サーバーをユーザーが占有して利用するサービスのことです。プロバイダーが用意するOSの機能をベースに自由にシステム構築ができ、ファイルサーバー、業務システムなどさまざまな用途に利用できます。
①自社でサーバーを設置・管理する負担を軽減したい ②サーバ運用に必要な基本的なインフラをプロバイダーに任せたい ③オンプレと同じ使い勝手でクラウド移行したい
①簡単な運用:技術的な知識がなくても利用可能。VPSでは運用負担を大きく抑制 ②業務効率化: CPU、メモリ、ストレージ容量追加や装置故障時のメンテナンスをプロバイダーに任せることができ、業務の効率化が可能 ③移行のしやすさ:クラウド移行にあたってシステムを作り直す必要がなく、同一ベンダーで移行が可能
クラウドプロバイダー(AWS、Azure、GCPなど)が提供する仮想化されたコンピューティングリソースを共有環境で利用するサービスです。ユーザーはインフラ全体ではなく、必要なリソースだけを使用し、必要に応じてリソースを増減できます。従量課金制である場合が多く、使用した分だけ料金を支払います。
①大規模なトラフィックや変動する需要に対応したシステムを構築したい ②グローバル展開や複数地域でサービスを提供したい ③高度な技術(AI、ビッグデータ分析など)を活用したい ④システムの可用性を高め、災害や障害発生時のリスクを最小限に抑えたい
①高い柔軟性:業務量に応じたリソースの動的な調整が可能 ②グローバル対応:世界各地のデータセンターを活用し、低遅延で安定したサービス提供が可能 ③先進技術の利用:AIや機械学習、IoTなど最新の技術を活用可能 ④高い可用性と信頼性:プロバイダーが提供する高いSLA(サービスレベルアグリーメント)を適用可能
この記事のポイントは以下のとおりです。
クラウド移行を検討する際には、自社のニーズに合った環境を選ぶことが重要です。特に、運用負担を抑えつつ手軽に導入したい場合、VPSは有力な選択肢となります。
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