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トークネットのコミュニケーションマガジン

門間箪笥店

宮城県仙台市若林区南鍛冶町143
TEL.022-222-7083
宮城県仙台市青葉区大町1-2-1
TEL.022-302-7527

伊達の技を次世代へ真摯で繊細なものづくり

時を重ねるほどに味わいのある深い輝きを放ち伊達の気風にあふれた仙台箪笥。その老舗「門間箪笥店」は紡いできた技を大切に次の世代へと守り伝えていました。

職人の伝統技能と美意識が生む仙台箪笥

指物(木工)、塗、金具の「三技一体(さんぎいったい)」による堅牢な美しさが目を引く仙台箪笥。その始まりは江戸時代末期、武士が刀や着物などをしまっておくために作られたもので、〝野郎箪笥〟とも呼ばれ、幅4尺(約120㎝)、高さ3尺(約90㎝)の大きさだったそうです。

明治5年(1872)、仙台藩の御用職人だった門間民三郎によって創業した門間箪笥店。奥の工房では、20~80歳代の指物師4名と塗師5名の職人が伝統の技を紡いでいます。

木地の素材は、表面にケヤキ、引き出し内部に吸湿性の高い桐を使用。湿気や乾燥による狂いを防ぐため10年以上寝かせた木材に、熟練の指物師が手を加えていきます。塗りには主に岩手県の浄法寺漆を使います。塗師が全部で30工程ほどの塗り、砥ぎ、磨きを繰り返し、鏡のように仕上げる木地呂塗りの技法を施していきます。最後に、牡丹や龍、唐獅子など繊細で流麗な飾り金具が取り付けられ、完成。すべてが手作業で行われるため一棹が出来上がるまで数カ月かかるといいます。

暮らしを豊かにする生活スタイルを提案

工房では仙台箪笥の修繕も行っています。東日本大震災の被害で傷んだものや祖母が嫁入りに持ってきたものなど、思い出深い箪笥を再生したいという注文も多く寄せられています。

傷んだ表面を削り木地を整え、漆を塗り、磨いた飾り金具を取り付け、美しい姿へと甦らせます。「仙台箪笥は100年の使用に耐えられるほど丈夫。先人の職人たちが丁寧な仕事をしてくれたおかげだと思いますし、この技能や志を受け継がなければいけないと思っています」と七代目門間一泰さん。

優れた製品でも暮らしに合わなければ廃れていってしまうと、ソファやダイニングテーブルと仙台箪笥を合わせた現代の空間にフィットする生活スタイルを提案しています。また仙台箪笥の技能を生かし、世界で活躍するデザイナーとの新しいものづくりも発表。技を残しながら、現代にもマッチした仙台箪笥の魅力を発信しています。

伝統を受け継ぎ次の世代に伝えることとは、“今„を真摯に見つめながら、日々丁寧に暮らすことなのかもしれません。

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vol.06 2014
(PDF 8.7MB)

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