ホーム > JoinT > vol.35

JoinT
トークネットのコミュニケーションマガジン

鳴海屋紙商事株式会社

【七夕・イベント事業】
〒980-0811 仙台市青葉区一番町3丁目1-16-6F
TEL.022–221-3451 FAX.022-221-3452
【本社】
〒984-0015 仙台市若林区卸町2丁目14-5
TEL.022-235-2121 FAX.022-239-4161
https://www.narumiya-k.co.jp/

地域をつなぎ祭りを 支え歴史をつなぐ

東北三大夏祭りの一つに数えられる「仙台七夕まつり」。七夕は中国の星祭りに由来するもので、平安時代以降日本に伝わり、宮中行事として行われるようになりました。仙台で七夕が始められたのは江戸時代。仙台藩祖・伊達政宗が七夕に関する和歌を詠んでおり、武家の行事として催されていました。その後、明治時代に庶民にも広まりました。

仙台七夕まつりは毎年8月6日から8日に行われ、商店街や大通りが絢爛豪華に飾り付けられます。伝統ある七夕飾りのデザインや制作を数多く手掛けるのが鳴海屋紙商事です。創業は明治16(1883)年、紙類の卸業のほか、七夕飾りに使用する和紙などを長年販売してきました。

飾りはもともと自宅や学校、店ごとにそれぞれ作っていました。昭和50~60年代、県外の企業が仙台に進出した際、七夕飾りを自作するノウハウがないため、制作を依頼されるようになりました。 今では、仙台市中心部のアーケード街に飾られる吹流し約1500本の大半を手がけています。

手作りの美と温もり 仙台の伝統を未来へ

制作の中心となるのが、七夕・イベント事業に所属する山村蘭子さん。七夕飾りの制作を担当して40年、当初は手探りで製法を編み出したそうです。「昭和40年代までは地味な飾りばかりでした。もっと華やかなものにしようと思い、立体的なデザインを始めたのが昭和50年代。以来、毎年テーマを決め、依頼された方々のご要望を反映しながら、一つ一つ異なるデザインで手作りしてきました」。

商店街などに飾られる吹流しは、くす玉が付いた大型で豪華なデザインのものが主流。上に丸いくす玉、中間に筒状の曲げ輪、下に和紙の吹流しで構成されます。

制作は、まず全体のデザイン画を描き、くす玉のかごや曲げ輪などの部材を手配し集めます。部材を和紙で作った花や折鶴などで装飾。下部の曲げ輪には、内側に不織布の吹流し、外側に多様なデザインを施した和紙の吹流しを貼り付け、それぞれのパーツをつなげて完成します。

現在、七夕飾りの制作技術継承に取組んでいるのが鳴海幸一郎部長です。これまで営業のほか、飾りの設置や片付け、ワークショップの講師などを務めてきました。「今年はデザイン学校卒業者を社員に採用し、デザイン画などのデジタル化をさらに進めています。また、山村から制作に関するノウハウのレクチャーを受けながら、実際に作って技術を覚え、スタッフに指導できるよう取組んでいます。まだまだ覚えることがたくさんありますが、責任と覚悟を持って臨んでいきたいと思います」。熱い心意気を胸に秘め、仙台七夕の歴史が受け継がれていきます。

くわしくはこちらを
ご覧ください

JoinT
vol.35 2021
(PDF 7.5MB)

広報誌『JoinT』のバックナンバー一覧に戻る

© TOHKnet Co., Inc.

お問合せ

トークネット光

pagetop