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2025.09.05

ネットワーク機器やサーバー、従業員端末を管理できていますか?セキュリティ対策のトレンド「IT資産管理」について解説!

この記事では、IT機器やソフトウェアライセンスの利用状況管理に悩まれている方や、IT資産管理について検討されている方に向けて、東北・新潟の企業を中心にICTソリューションを提供するトークネットが、資産管理の重要性や効率的な実施方法について解説を行います。

INDEX

1. IT資産管理とは?

IT資産管理とは、企業が保有するハードウェアやソフトウェア、ライセンスなどを適切に管理するプロセスです。
企業には、PCや業務システム、電話、Officeツール、セキュリティ機器など様々なIT資産が存在します。これら自社に存在するIT資産を網羅的・体系的に把握し、セキュリティの強化やコンプライアンスの遵守、コスト削減などにつなげるための基礎情報とするのがIT資産管理の取り組みです。
一般的にはIT資産台帳の作成や資産管理ツールの導入を行い、社内に存在するIT資産を可視化します。

IT資産管理が重要視される背景

これまでもIT資産管理の取り組みはIT部門において重要な取り組みでしたが、近年、その重要性が再認識されています。
最近では個人所有の機器を業務で利用したり、テレワークの普及により自宅などで仕事をしたりする機会も増えました。これにより管理の目が行き届きにくくなり、個人が許可されていない機器を利用してしまうリスクも高まっています。
十分にセキュリティ対策が行われていない機器を利用することは、情報漏えいや不正の温床となります。働き方やIT機器の利用方法に関する変化もあり、IT資産管理がさらに重要視されているのです。

主な管理対象

IT資産管理の主な対象は以下の通りです。IT部門が社内向けに提供しているあらゆるシステム・機器がIT資産管理の対象となります。

管理項目 概要 管理対象の具体例
ハードウェア 自社が所有する物理的なIT機器 ・業務用PC
・システム用サーバー
・ルーターやスイッチなどのネットワーク機器
・スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス
・プリンターや複合機
ソフトウェア 自社が使用しているプログラムやシステム ・業務用アプリケーション
・オペレーティングシステム
・セキュリティソフトウェア
・データベース管理システム
ライセンス ソフトウェアやサービスを利用する権利 ・Microsoft Officeのライセンス
・データベースソフトウェアのライセンス
・クラウドサービス契約

IT資産管理を実施しないことによるリスク

IT資産管理を行わない場合、IT部門の管理外でPCやスマートフォン、業務システムなどが利用されてしまう可能性があります。このような事態は、以下のようなリスクを引き起こします。

リスク項目 概要 リスク顕在化時の影響例
脆弱性放置 適切なセキュリティ対策を行っていない機器やソフトウェアが放置され、サイバー攻撃を受けるリスクが高まる ・サイバー攻撃によりシステムが停止し、業務継続が不可能に
・ランサムウェアなどによる身代金の請求
情報漏えい 適切なセキュリティ対策が施されていないIT資産からの情報漏えいリスクが懸念される ・個人情報の漏えいによる社会的信用の低下
・技術情報の漏えいによる競争力低下
内部不正 適切な権限管理やログ管理がされていないIT資産による内部不正リスクが懸念される ・業務システムの不正操作による横領
・情報持ち出しによる機密情報の流出
ライセンス違反 ソフトウェアやOSの利用状況を管理しないと、意図せずにライセンス違反状態になってしまうことも ・ソフトウェアの使用差し止め
・提供元企業からの損害賠償請求

2. IT資産管理により実現できること

IT資産管理を行うためには、当然ながら労力もコストもかかります。労力やコストを費やしてIT資産管理を実施する価値はどこにあるのでしょうか?
以下では、IT資産管理によりどのようなことが実現できるのか、具体的にご紹介します。

IT資産の可視化

IT資産による情報漏えいや内部不正などのリスク管理を行うためには、まずリスク管理の対象となるIT資産を可視化しなければなりません。IT資産管理により自社にあるIT資産を可視化することで、はじめて社内のIT資産に関するリスク管理に着手できます。
組織が所有するハードウェアやソフトウェア、ライセンスなど、可視化した資産を対象としてリスクの特定・分析・評価・対応を行うことで、効率的かつ網羅的なリスク管理を実現できます。
加えて、IT資産を可視化することで、IT機器やシステムの更新時期の把握、不要な資産の特定、重複しているシステムの最適化なども実施しやすくなります。
一般的に5年サイクルで更新が行われることが多いIT機器ですが、管理する資産が増えるほど、いつ更新を行えばよいかを把握するだけでも苦労することとなります。IT資産管理で資産のライフサイクルを管理することで、計画的な更新やメンテナンスも行いやすくなります。

セキュリティ強化

サイバー攻撃の激化状況も踏まえると、IT資産のセキュリティ強化は急務といえるでしょう。脆弱なIT資産の放置は、システムを利用する業務の停止やランサムウェアなどの被害の原因となります。
IT資産管理を行うことで、自社でどのような製品を導入しているか把握できるため、導入済みの製品に脆弱性が発見された際も迅速な対応が可能となります。
また、IT資産管理ツールを導入している場合、セキュリティ上の問題が発見された際には、IT部門より資産管理下にある機器やソフトウェアに適切なアクセス権管理やソフトウェアアップデートを指示できるようになります。
IT資産管理によるこれらの対応により、サイバー攻撃のリスクを低減させることができるのです。

コンプライアンス対策

会計システムを不正利用した金銭の横領や、ソフトウェアライセンスの不正利用など、コンプライアンスリスクに対応するためにもIT資産管理が有効です。
IT資産を管理することは、言い換えると管理下にない資産も明確にできるということです。IT資産管理ツールを導入することで、IT資産管理により許可されていないUSBメモリや個人端末の利用が可視化され、禁止などの制限をかけることができます。これにより、内部不正や情報漏えいなどを防ぎやすくなります。
また、資産管理対象のシステムや機器の操作ログを取得することで、不正の抑止につなげることもできるでしょう。
加えて、コンプライアンスの観点では、ソフトウェアライセンスの違反を発見しやすくなる点もメリットです。IT資産管理ツールによりライセンスの利用状況を可視化することで、所有するライセンス数を超えた利用を行っていないかもチェックできます。

3. IT資産管理を進める上でのポイント

本章では、IT資産管理を進める上でのポイントをご紹介します。

ツールの選定と活用

IT資産管理を効率化するためには、ツールの活用が有効です。IT資産管理をExcelなどで行うことも不可能ではありませんが、Excelではどうしても入力ミスが発生しやすく、複数人での管理が難しいという面があります。一定以上のIT資産を管理する場合、ツールの利用が現実的です。
IT資産管理ツールを選定する際には、「セキュリティ対策を強化したい」「個人端末の利用を制限したい」など、自社のニーズに合わせ、該当する機能が備わっているかを確認することがポイントです。
資産管理機能のほかに、利用ログ収集機能や利用可能な機器の制御、Webフィルタリング機能の有無、脆弱性情報の確認など、自社の求める機能がツールに備わっているかを確認しましょう。

IT資産に関するルール決め

IT資産管理を実効性のあるものとするためには、ツールの導入だけでなく、IT資産を適切に把握するためのルール整備も重要となります。例えば、IT資産の登録や廃棄の際の標準プロセスを策定することで、プロセスに則りPCやシステムなどのIT資産を確実に把握できるようになります。
また、ライセンス利用の方針やデバイスの持ち出しに関するガイドラインを明確にすることにより、ルール面からセキュリティリスクを軽減することも重要です。

アタックサーフェスマネジメントの実施

IT資産管理の一環として、アタックサーフェスマネジメント(ASM: Attack Surface Management)を行うことも有効です。アタックサーフェスマネジメントとは、可視化した自社のIT資産のうち、特に外部からアクセスされるものについて、不正侵入などを防止する取り組みを指します。
具体的には、ネットワーク機器やクラウドサービス、従業員端末などに存在する脆弱性をスキャンし、適切な対策を講じていきます。
アタックサーフェスマネジメントは経済産業省からガイドラインが公開されるなど、近年注目の活動となっています。IT資産管理と併せて実施を検討することで相乗効果があるため、セキュリティ対策を強化したい企業では検討すべきでしょう。

※参考:経済産業省 ASM (Attack Surface Management) 導⼊ガイダンス

4. まとめ

今回は、IT資産管理について取り上げました。テレワークなどで管理の目が行き届きにくくなった現代において、IT資産管理の重要性は従来よりも高まっています。
IT資産管理を行う上では、ツールの導入やルールの整備、アタックサーフェスマネジメントなどがポイントとなります。

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