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2025.02.14

システムの安定稼働・BCPを実現!バックアップ回線をうまく活用しよう

この記事では、システムの安定稼働に向けた取り組みやBCP対策を進められている方に向けて、東北・新潟の企業を中心にICTソリューションを提供するトークネットが「バックアップ回線の活用」についてご紹介します。

INDEX

1. システムの安定運用を実現するための具体策

システム管理者の方は、大規模災害やパンデミック、サイバー攻撃などが発生した際にもシステムを継続的に利用できるようにするために、日々さまざまな対策を進められているのではないでしょうか。システムの安定稼働・BCP対策においては、以下のような対策が一般的です。

  • 重要データの遠隔地へのバックアップ
  • 基幹系システムなど重要システムの冗長化
  • 情報セキュリティ問題に対応する専門組織であるCSIRTの設置
  • 通信網におけるバックアップ回線の導入

この中でも、今回は特に「バックアップ回線の活用」に着目し、ご紹介いたします。

2. バックアップ回線とは?

バックアップ回線とは、通常利用されているインターネット回線や拠点間のイーサネット回線に加えて、災害時や障害発生時に通信を途切れさせないために別系統で用意しておく回線のことを指します。

バックアップ回線の必要性

バックアップ回線は、災害時や障害発生時において、企業の業務継続のための助けとなります。
災害発生時に物理的にネットワークが断線したり、通信回線提供事業者側で障害が発生したりすると、通信は断絶します。通信の断絶により、災害発生時における社員の安否確認が難しくなったり、拠点間での情報のやりとりができなくなったりと、企業活動の多くが停止してしまいます。
さらに、通信の断絶によりエンドユーザーへのサービス提供も滞ることとなります。たとえば小売業界においてはPOSレジの利用が一般的ですが、通信の断絶によりPOSレジの利用にも制限がかかります。また、自治体であれば住民サービスの停止も懸念されます。製造業においてはIoT化も進んでおり、通信の断絶により製造業務が滞る可能性もあります。
このような事態を防ぐためにも、バックアップ回線によって安定的に通信を継続できるようにし、企業活動を停止させないようにする必要があります。

通信障害や災害時の影響

災害によって通信が不安定になる過去事例は多くあります。たとえば、令和6年能登半島地震においては、通信ビルの停電や土砂崩れによる中継伝送路・ケーブルの損傷により、大規模なサービス障害が発生し、固定インターネット約1,500回線に影響がありました。

※参考:総務省「情報通信白書令和6年版」第Ⅰ部 特集①令和6年能登半島地震における情報通信の状況 第2節 通信、放送、郵便などの状況  1 通信インフラへの被害 より

平時であったとしても通信回線の障害は100%起きないとはいえません。障害によりネットワークが利用できなくなるリスクもあります。たとえば、2023年にはNTT東日本およびNTT西日本が提供する通信サービスで大規模な障害が発生しました。この障害は16都道府県の最大44.6万回線に影響があり、障害発生から約1時間半に渡ってインターネットが利用できない事態となりました。

※参考:総務省「東日本電信電話株式会社および西日本電信電話株式会社から提出された重大な事故報告書の受領

災害や通信障害によりネットワークが断絶することは、決して稀ではありません。このようなリスクを減少させるためにも、バックアップ回線の活用が有効です。

3. バックアップ回線の導入におけるポイントは?

それでは、バックアップ回線の導入にあたってはどのような観点を押さえておくべきなのでしょうか。以下では、バックアップ回線の導入において考慮すべき3つのポイントをご紹介します。

ポイント①:導入方式の選択

バックアップ回線を導入する際には、大きく障害発生時にメイン回線からバックアップ回線へ切り替えを行う「アクト・スタンバイ」型と、メイン回線・バックアップ回線をロードバランサにより常時併用しつつ、障害発生時には残りの回線で通信を継続する「ロードバランス」型に分けられます。
アクト・スタンバイ型は障害発生時に迅速にバックアップ回線の切り替えが可能となります。ロードバランス型は、普段からメイン・バックアップ回線を併用することで、効率よく回線を利用できるというメリットがあります。
バックアップ回線の導入においては、どのような方式とするかを選択する必要があります。回線の強化も目的とするのであればロードバランス型を採用するなど、自社のニーズに合わせた選択がポイントです。

ポイント②:異なる通信事業者のネットワークを利用する

バックアップ回線を導入する際には、普段利用している回線とは異なる通信事業者を採用することも検討するとよいでしょう。メイン回線と異なる事業者のネットワークを利用することを「キャリア・ダイバーシティ」と呼びます。キャリア・ダイバーシティにより、メイン回線の事業者で障害が発生しても、他の事業者が提供するバックアップ回線へ切り替えることで通信を継続できるというメリットを得られます。
前述のとおりネットワーク回線には障害発生リスクがありますので、事業者の分散によるリスク回避は効果的な対策となります。

ポイント③:十分な品質を確保する

バックアップ回線の導入においては「最低限の帯域や品質で問題ない」と考えてしまいがちではないでしょうか。しかしながら、バックアップ回線の品質を落としすぎると、いざというときに輻輳が発生するなど、業務継続が困難になる事態も想定されます。
災害時にはWeb会議による従業員の安否確認に加えて、サプライチェーン全体を含めた状況確認やユーザー対応、被害状況の把握など素早く確実なコミュニケーションが求められます。小売業においては、生活必需品をいち早く届ける役割もあります。最前線として様々な対応を進めなければならない自治体では、外部とのやり取りも頻発します。また、製造業においては、災害による需給の急激な変動にも対応しなければなりません。
一方で、このときに十分な帯域が確保できていないと、これらの業務が滞る可能性があります。よって、バックアップ回線といえども一定の品質を確保することが重要です。具体的には、帯域確保型のサービスを利用することで、非常時にもリスクを低減することができます。

4. まとめ

この記事では、システムの安定稼動・BCP対策において有効となるバックアップ回線についてご紹介しました。通信回線の断絶は広範囲の自社の業務継続を困難とします。重要データの遠隔地バックアップや基幹系システムの冗長化など、システムの安定稼動を実現するための対策はさまざまですが、その中でもバックアップ回線の導入は重要度が高いといえるでしょう。
1992年の設立以来、東北・新潟に構築している自社の光ファイバー網を基盤とした各種サービスの提供を行っている当社トークネットでは、皆様のシステム安定稼働・BCPへの取り組みを通信回線の観点からサポートいたします。
バックアップ回線の導入について検討されている方は、当社が過去に開催した以下の「有線・無線の異キャリア冗長によるBCP対策」というテーマのウェビナーもおすすめです。

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